ベトナムとのEPAが、従来のインドネシア・フィリピンと大きく異なるのは、日本語能力試験で全5段階中3段階目のN3(日常的な場面で使われる日本語をある程度理解することが出来る)の取得者に入国者を限定したこと。このため、看護師候補者・介護福祉士候補者は約12カ月間、ベトナムで日本語研修を受ける。
インドネシア・フィリピンとのEPAでは、候補者に対して来日前後にそれぞれ6カ月程度の日本語教育が行われるが、特に能力試験を課さなかったため、候補者の日本語能力に差が見られた。また、その結果として看護師・介護福祉士国家試験の合格率も低いものに留まっていることから、今回は一定の日本語能力を有していることを条件とした。
「一見すると、ハードルを高くして受け入れ数を絞り込む様に思えます。しかし、これまでのEPAでは、日本語の能力が十分ではない候補者を受け入れる医療機関や介護施設の負担が大きいいため、なかなか受け入れ先として名乗りを上げるところがありませんでした。今回は、日常的な場面で使われる日本語をある程度理解出来る候補者のみを入国させるため、受け入れ先の負担は大きく減少すると考えられます。結果として、受け入れ先として手を挙げるところが増え、より多くの候補者が就業出来るのではないかと考えています」(厚生労働省大臣官房国際課)
それ以外の、受け入れから日本での資格取得、就労に至るまでの流れはインドネシア・フィリピンとのEPAと同様。ただしベトナムには介護福祉士養成課程が無いため、介護福祉士候補者はベトナムで3年制または4年制の看護課程の修了者を対象とする。
また日本語能力要件についても、第1陣の受け入れから5年後に日本側で見直しを行い、更に高いレベルを要件とするかどうかなどについて判断する。(5月5日号) 高齢者住宅新聞より

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